波の音、風の音

生活保護中の私の記録

届かないもの

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12月11日、金曜日。


ぼーっとして、昔のことを思い出していた。

ラムネの瓶の中にあるビー玉のこと。

あのビー玉が欲しくて欲しくてたまらなかった。瓶を割れば容易く手に入るんだけど、何故か瓶を割ってはいけないような気持ちだった。

割らずに手に入れる方法を子供心に必死で考えていたのを思い出す。


私は、自分の手で作れないものや届かないものを欲する傾向がある。

ビー玉もそうだし、美しい夕焼けもそう。

星空も、手が届かないから、心に焼き付けておく。

万華鏡も好きなのは、同じ模様に二度と会えないから。儚くて、儚くて。


今の私は、そんなにラムネを欲しないし、ビー玉への憧憬もない。

そんなことがあったなぁと思い返すだけ。

でも、間違いなく私の原点のひとつ。